2022年のベトナムの労働力の流動性の傾向

22/01/2022

2021年は世界全般、特にベトナムでは多くの分野で採用需要や労働力の流動性に大きな変化が見られました。統計総局によると2021年9月までにコロナパンデミックにより国内労働者が大量に減少し前年同期比300万人減、失業率は2.91%でした。世界経済フォーラムによると2025年までに800万人以上の仕事がなくなり労働者は新しい仕事を見つけるためにスキルチェンジや資格の向上を余儀なくされるとのことです。以下の記事では、2021年に従業員数が増減する職業グループに関する情報を提供し、2022年おける一部の職業に関するベトナムの労働力の移動傾向を予測する。                

1. どの産業グループの労働需要が増加しているか

社会的距離のある時代にはオフィスでの仕事からオンラインやリモートでの仕事への変化に対応するためコミュニケーションに対する需要が高まっているのです。ゆえに情報技術分野の有資格者や熟練した人材の需要も増加しています。この業界では仕事のチャンスも広がり適度な給与体系になりました。多くの若者は将来的に良い仕事を見つけるために、情報技術分野の専攻を選びます。さらに、他業界の労働者がより良い収入を得るために情報技術に転職する傾向もあります。

 

オンライン会議は今や通常の業務となっています。
 

社会的距離のある時代、eコマースの分野はこれまで以上に活発になります。消費者の支出が減りショッピング需要は冷え込んでいるが、運送サービスは伸びています。コロナパンデミック時に多くの他業界の人材が商品の発送や受け取りの業務の仕事を求めて流入してきました。

2. 労働需要はどの産業で減少しているか

現在ベトナムでは飲食・宿泊・観光業の労働人口が激減している。この分野の労働者は企業の人員削減のために職を失っています。国際労働機関(ILO)によると観光産業の従業員賃金は約18%減少しており、さらにサプライチェーンの混乱、販売注文の減少、倉庫コストの月払いの困難さなどから消費財製造・加工業の労働力需要も減少しています。

3. 2022年におけるベトナムの労働力の産業グループ間における移動傾向

2021年末のレポートによると医療・健康分野は大きな成長率を示しています。同時にコロナパンデミック期以降、医療へのニーズがより集中することになりました。それに伴い健康分野における資格とスキルのあるベトナムの労働力の需要は2022年に増加するでしょう。

また、大多数の従業員はコロナパンデミックを機に新しいスキルの習得や資格の向上を図り再就職活動の機会を増やしています。一方、時間や場所の融通が利くフリーランスの仕事を探す人も急増しました。オンラインマーケティング、デザイン、オンライン販売など、リモートで働ける仕事も人気となるでしょう。     
 
同時に政府は経済再生のために外資を奨励・誘致すると共に疫病対策を強化しています。潜在的な市場と豊富なベトナムの労働力を背景にベトナムに投資する外国企業の数は再び増加することが予想されます。ホーチミン市人材ニーズ・労働力市場情報予測センターによるとベトナムの労働力は製造業と加工業で増加しこの分野は労働力強制の28.15%を占めているため、この分野での労働力が増加します。他方で従業員は長期失業者のためコロナパンデミック時に都市部から農村部へ移動する傾向があります。農村部での労働力確保に対する需要は高く生産回復のためのプロジェクトや工場での労働力を満たしています。

 
WHA インダストリアルゾーン1-ゲアン工業団地は北部および中部地域の人材の宝庫です。
 

WHAが工業団地開発を行うベトナム北中部のゲアン省は330万人を超える全国第4位の人口を有し、毎年5万人近くの労働者が産出され、労働資源が極めて豊富な省と言われています。また、ゲアン省は質の高い教育機関あることで有名な地域で、この地は人材育成の発祥地であり、多くの人材、高度な技術を持つ労働者を惹きつけています。専門的な教育訓練システムに加えて、ゲアン省には65の職業教育機関があり、非常に多様な職業訓練を行っています。

製造業や加工業におけるベトナムの労働力の増加傾向を把握し、WHAはすべての投資家をサポートする付加価値サービスとともに、工業団地のソリューションを提供します。国際標準の工業団地インフラと近代的な技術設備を備えたWHAインダストリアルゾーン1-ゲアン工業団地は北部と中部の豊富な熟練した人材を惹きつけ、ベトナムの工業団地へ投資する企業の発展を支援します。

Other news